2010年3月31日水曜日

クロアチアの春

クロアチアは日本の北海道に位置。雪の多い冬には北部は三月までは雪に覆われていることもしばしば。
白赤のチェック模様がトレードマークの朝霧の中のクロアチア航空。


雪をかぶった山々を見ると、クロアチアの背骨といわれるディナールアルプスによって、沿岸部と内陸がくっきり隔てられているのが解ります。



ディナールアルプスの標高は高いところで1700から1800mあり、それを越えた内陸は台地で、沿岸部に比べて山脈を境に急に寒くなり、天気が激変することもしばしば。この山の内側の寒い台地の冷たい空気が沿岸部に吹き降ろすブーラと言われる風が名物。特に冬のそれは強烈で、雪のない南の町も体感温度は急に下がります。



これを利用して、ダルマチア地方は美味しい生ハムを作ります。ちょうど日本の切妻屋根の軒から風が入るような建物を作り、そこに豚のもも肉などを下げて作ります。いったい何年物?、なんていうのもあります。
表面に粉が吹いた状態で、いかにも美味しそう。イタリアなどより厚く切って、プレートに並べて歯ごたえ十分のご馳走になります。これは市販されているものより各家庭独特のものが多く、各家々のお父さんも手伝って、新鮮なお肉にその家独自の仕込みをします。
寒風あっての美味しい生ハム。ダルマチア地方、特にザダールで有名な生ハムは、旅行に行ったら絶対食べてみてください。ザダール、スプリットなどのレストランでは、美味しい生ハムがたべられます。

2010年3月30日火曜日

ザダール続き

で、オルガンはこれでは終わらず、なんとなんと、沿岸のテラスにすえられたダイオードの大きなパネルに、日中逐電されたエネルギーが、夜になるとコンピューター制御されて、パネル全体に光の音楽を奏でます。

ひとつとして同じ模様にならない、これまた天然の造形。何時間見ていてもあきません。寄せては返す波が、時に流れるように、時に渦巻き、虹色の光を放ちます。子供も大人もこの不思議なパネルの上で大はしゃぎ。



お年よりも、すぐ脇の鍵盤を意識して作られた石と木のベンチに腰掛けて、光の饗宴に見入ります。クロアチアにいったら、ザダールに宿泊して、絶対絶対一度体験してほしいなあ。




で、ザダールは、マグロが日本に輸出されている町。日本に週2回空輸されるマグロの加工されている島がすぐ目の前に横たわります。2年前の今頃、クロアチアの大統領が経済ミッションを引き連れて、日本にご挨拶にやってきたとき、クロアチアにはマグロだけじゃない、マグロだけじゃないと強調されていましたが、気のいいおじいちゃんって感じの大統領の写真をそえます。



確かに自然いっぱいの大地に立った450万人しか住んでいませんし、沿岸部は非常に観光に力を入れていますし、ギリシャ、ローマの伝統がある食材、オリーブ、ぶどう、イチジクはクロアチア沿岸部の特産。共産圏の時代も、農薬とかをほとんど使わない農法でとってもヘルシーなオイルやワインやジャムをつくってました。今もその伝統は受け継がれて、海の幸とあわせて、太陽の光をいっぱいに受けて育った、日本ではもう味わえない、季節ごとの本当の野菜や果物の味が味わえます。もちろん海の幸も豊富。たこもイカもマグロも、ロブスターもいわしもかつおも有るのだ。味付けはお醤油ではなくオリーブと塩。トマトやにんにくピーマンやたまねぎを多く使いますが、何でも新鮮で美味しいのだ~。





2010年3月29日月曜日

ザダール

クロアチア沿岸部が面したアドリア海は海を隔ててイタリア。クロアチアの南北のちょうど半分くらいの沿岸の都市がザダール。


大きな地図で見る



もともと島だったところ(多くの沿岸部の都市は、敵を避けるために、陸からちょっと離れた島に住む傾向があった)が近代に本土につながれました。
ここはローマ帝国に支配されたあと、ビザンチン帝国、ベネチア共和国に、そして第二次世界大戦中はイタリアの支配下にあったところ。
600平方メートルくらいの島は、中世まで城壁に囲まれ、島の中はローマ時代の都市計画そのままの町並みが残ってます。



その後のビザンチンの影響をうけたロマネスクの教会からゴシックに至る教会がひしめき、近代城壁が取り払われた跡19世紀には西に向かう沿岸には美しいホテルや大学などが立ち並び、あのヒッチコックがそのひとつのホテルに滞在したとき、世界一美しい夕日を見たといったそうな。



残念ながら連合軍の爆撃を受けて、それらの建物の多くが破壊されてしまい、現在そこには公園と、世界でただひとつの海オルガン!がすえられてます。
海の寄せては返す波の力で、パイプの中の空気が押されて、奥にあるバルブを押し上げて、音が出る仕組み。ザダール出身のアーティストとザグレブの大学やオルガン職人の協力で出来たこの天然のオーケストラの音に包まれて、地元の恋人たちも、運よくここに滞在のコースでこられた観光客も、この世界一の夕日を眺めながら、あたりを真っ赤に染めてアドリア海に沈んでいく夕日を眺めます。

2010年3月24日水曜日

ダルメシアン

ディズニー映画「101匹わんちゃん」で有名な、白黒斑点の犬、ダルメシアンはクロアチアのダルメチア地方で中世の頃より人々に愛されてきました。

大きな地図で見る

ダルメシアンは、イギリスビクトリア時代、四輪馬車の伴走犬として大いに重宝され、上流階級の人々にこよなく愛されていました。

というのも、ダルメシアンは伴走犬として強靭な体力と、見た目の美しさや優雅さも兼ね備えていました。獲物を求めて徘徊する野犬の群れから馬を守りながら、優雅なスタイルの馬車行列に、美的なアクセントとして一役買っていたのです。おもしろいことに、ダルメシアンは、優雅に見えるこの伴走位置を、自然に把握する能力を、遺伝的に受け継いでいるのではないかと言われています。

自動車の出現により次第に馬車の伴走犬としての役割がなくなっていたのですが、自動車出現後も、消防車の伴走犬として活躍しました。

今では、危険に身をさらす消防士達に、幸運をもたらすマスコットとして愛されています。


ダルメシアン携帯ストラップ





2010年3月17日水曜日

アドリアの真珠

クロアチアの代表的な街に、ドブロブニク(Dubrovnik)という街があります。
日本では、宮崎駿監督の「 魔女の宅急便 」に出てくる街のモデルとして知られています。
ドブロブニクは、「アドリア海の真珠」と呼ばれて
世界遺産にも登録されている、それはそれは美しい街です。

その名前にちなんで、私達のお店は「アドリアの真珠」と名づけました。
そんな、小さなクロアチア貿易会社の独り言を書いていきますね。
皆様、どうぞよろしくお願いします。